『 子どもにこそ仏法を A 』

  関市 光圓寺  日野 安晃 師


 TVの報走番維てインターネットに夢中な小学生の女の子の目常が紹介されていました。
  学校から帰るなり居間にあるパソコンの前に座り込んでチャットを始めます。 父親が帰ってきても一お帰りなさい」もな く、食事の時間に食卓についたものの申し 訳程度に口をつけると自分の食事をパソコ ンの前に運んでしまいました。一度は食卓について食べたところをみると、それがハウスルールなのでしょう。おそらくこの親 は子どもの白主性を重んじておられるのだ と思います。しかし、家族を無視して、自分の世界に引きこもることによって自主性が育つとは思えません。
自分はパソコンが大事、お父さんはゴルフ道具、弟は野球に夢中でお母さんは・・・。
ぞれが大切なものを持っていることは当然 ですが、それでは家族がそろって大切にし ているものがあるでしょうか?お仏壇がお じいちゃんおばあちゃんの専用になってし まっていないでしょうか? 友人のお寺へご門主がご巡教でお立ち寄 りになられました。そのときのご親教で、 宗教や仏教への誤解から、いのちを考える 筋道が混乱してきており、ただ、昔から伝 えられてきたというだけではお念仏が受け 継がれにくくなってきている。けれども、 個を尊重し大切にする教育がなされる一方、 その個が抱えている危うさを明らかにする ことがなおざりにされているのではないか、 今一度、宗祖に間い聞き、共に語り合うな
かでお念仏が受け継がれていくのではない でしょうか、とお話下さいました。
  また、
そのお心を受けて、竹田総務が、お迎えい ただいた方々の労をねぎらわれた後に、佐 世保の事件に触れながら、子どもにも、いや子どもにこそみ教えを伝えていただきたい、とお話され、ご門主のお言葉がいっそ1つ切実に胸にせまりました。


                             合掌