先日亡くなられた漫画家・横山光輝氏の数多くの作品の中で、「鉄人28号」は氏の代 表作であり、今年、ふたたぴ、新しいアニメーションの作品としてテレビ放映され、ま
もなくコンピューターグラフィック「CG」を駆使して実写版映画としても上映されま
す。
この作品は、主人公の正太郎君の持つ「操縦機・リモコン」によって「鉄人」とい う巨大ロボットが活躍する物語でありますが、時にこの「操縦機」は、しばし悪人の手
に渡って、「正義の昧方」であった「鉄人」は、「悪の手先」となって正太郎君達を苦し
めます。要するに「鉄人」は、それをつかう人問によって「悪人」にも、「善人」にも かわるんだ、人の作った強大な力は、それを使う「人間次第」なんだというのが、氏が
描こうとしたテーマでもありました。
しかし、ここで言う人問の「正義」は、いうまで もなくその人ごとに、その立場ごとに違うのです。Aと言う国の利益や正義は、Bと言
う国の正義や理念と違うことはままあって、それが頂点に達する時、小競り合いが「戦 争」になる。白分の正義が時に他人の命をも奪うことも有るのです。「私は正しい」と
誰もが思いがちではありますが、それは「我執」という人の心の闇と共に有ることもまた有るのです。
そんな私の一人ヨガリ、一人勝手な姿を照らす、阿弥陀如来の光と共に、私自身を見つめながら、何よりもまず自らの危うさに気づいて参りたいとおもいます。
合掌
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