ここでは、住職とその仲間のお寺で運営している「テレホン法話」を掲載しています。法話は一週間ごとに変わっていきます。
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『 百年カレンダー 』
岐阜市 妙圓寺 佐々木 博 師
先日、ご門徒さんの家にお参りに行ったときに、ご院さんちょっと変わったカレンダーがありますがもらっていただけませんか?少し大判の一枚の紙に百年問分の暦が印刷されてありました。文字は少し小さめですが、数年先の予定を考えたりするにはとても重宝するので、有り難くいただきました。 ところが、そのご門徒さん曰く、このカレンダー誰ももらってくれないそうです。というのも百年の暦があると言うことですから、その中に、必ず自分の死ぬ日も入っているに違いないからそんな日のことを考えたくもないし、見たくもないと言われるのです。なんと、よく気が回る人がいるものだと感心しながらも、確かにそのカレンダーには何時の日かは知らずとも間違いなく私の往生の日があるのだと、あらためてカレンダーを眺めていました。しかし、このカレンダーを見たくない人は、見なくてもかまいません、気に入らない人は、破り捨てても自由ですが、自分の往生の日を無くすことはできないのは間違いはないのです。 私たち凡夫が、人生の行く末を思うとき、死なない道を求めたり、楽に死ねる道を求めるなど、あてにならないものに、あくせくする日暮らしを考えがちになります。しかし、阿弥陀様が、私の行く末を願われることは、何時か、必ずある往生の時まで、どうしたら苦難の道を生き抜いていけるのかを解き明かし、お念仏の道を示して下さいました。阿弥陀様のみ教えを拠り所に歩むしかない私たちなのです。 合掌