『　ひとつの道　』

本巣市　正尊寺　　　鈴木　一生

　新聞の本の紹介欄を読んでいたら、「世にも奇妙な職業案内」という本があり、とても面白そうなので早速買ってみました。
　本の内容は単純にいろいろな専門職業のプロを紹介しているだけなのですが、「世にも奇妙な」という題名だけに普段出会わない珍しい職業の人達ばかりです。
　 いくつか挙げてみますと、ホテルでひたすらコインを磨く人・テレビやＣＭで赤ちゃんの気を引く赤ちゃん調教師・棺職人・ポテトチップ検査士など、たくさんの人達がそれぞれの職業に誇りを持っているところが見られます。しかし、本に紹介されている人達は最初から特殊な職業として見られていたのではなく、何年も何十年も続けてきたからこそプロとして見られ、この本に紹介されたのです。
　仕事でも趣味でも何でも一つのことをずっと続けようとするのは簡単なことではありません。続けていけば迷うことも出てきます。日々の生活においては苦悩だらけで、どう進むのが良いか悪いかなどの判断は難しく、なかなか素直に真っ直ぐ進めないものです。しかし、そのような中において阿弥陀様が導いて下さっているお念仏の道だけは、迷うことなく歩んでいける道なのではないでしょうか？
　私がどれだけ迷っていても、いつも迷うことのないように阿弥陀様は呼んで下さっているのです。お念仏はいつも私に向けられている確かな道であります。


　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 合掌