『　私一人　』

揖斐川町　善明寺　　　徳岡　健秀

　いろいろな代表を決めるとき、私たちは選挙を行います。
国会議員、知事、市町村長など全国各地で様々な選挙が行われますが、特に最近問題となっているのが、投票率の低下ではないでしょうか。20パーセント台で市長が決まった選挙もありました。7割の人が投票せずに市長が決まるなんておかしな気がしますが、それが現実です。選挙に行かない理由は人それぞれですが、「私一人ぐらい行かなくても」とか「私一人投票しても結果なんて変わらない」という理由も少なくないようです。せっかく与えられた権利なのに粗末にする。かと思うと自分をひどく主張する場合もあります。
　 たとえばもしたくさんの従業員のいる職場で働いていたとします。給料日になり自分の給料だけが振り込まれなかったとき「たくさんいるんだから私一人ぐらい忘れたってしょうがない」と諦めるでしょうか。まずそんなことは無いでしょう。何で私一人だけ忘れるの」と怒り浸透するにちがいありません。
　極端な例を挙げましたが、私たちは自分を都合良く使い分けて生活しています。それで本当に自分を大切にしているといえるのでしょうか。
　阿弥陀様は、そんな私たちを大切に思っていて下さっています。何時でも何処でも何をしていても私を救いたいと願っておられます。自分の都合に関係なく私を思っていてくださる阿弥陀様に感謝せずにはいられないでしょう。



　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　合掌