ここでは、住職とその仲間のお寺で運営している「テレホン法話」を掲載しています。法話は一週間ごとに変わっていきます。

テレホン法話に興味のある方は、下記の番号(正尊寺テレホン法話)へかけて下さい

TEL 0581−34−4242

 

『 かたりつぐ 』

岐阜市 超宗寺  鷲見 充晃 師

 みなさん、ありとあらゆることを語り継いでいますか?一昔前は、よくお年寄りの口から「なんまんだぶなんまんだぶ」とお念仏が漏れていました。あと、口癖のように「もったいない」「ありがたい」「おかげさま」と言っていました。
 生活する中での躾や、知恵・知識あらゆるものを昔は親やじいちゃん、ばあちゃんから教わったものです。私もばあちゃん子でしたからくどい様にいろいろ言われました。食事の仕方、掃除の仕方、靴は揃えよ、敷居は踏むな、口を閉じて食べよ、などなど。「もったいない」も口癖でした。
今、そういうことを言ってくれる人が減りました。三つ子の魂百までとはよく言ったもので、小さいときに身に付いたものは忘れません。
 かといって、「最近の若い者はいうことを聞かん」と言われますが聞かなくて当たり前。自分は若いときはどうでしたか?今は聞けなくても歳を取れば、「あ〜親の言ってたのはこのことか。」て必ず気付くときが来ます。
 でも、言わずにいたら思い出すことすら出来ません。自分が親から受け継いだ、聞いてきたことは次にしっかり伝えていただきたいものですね。
 そして何より、お年寄りからは知恵や知識・躾を学ぶだけではなく、必ずあなたも、老い・病み・死にゆく身なんだよ。だから、おかげさまでいただいたいのちを精一杯生かさせてもらわないかんで。そんなことまでも語り継いでいて下さっているんです。ありがたいことですね。
                               合掌