ここでは、住職とその仲間のお寺で運営している「テレホン法話」を掲載しています。法話は一週間ごとに変わっていきます。

テレホン法話に興味のある方は、下記の番号(正尊寺テレホン法話)へかけて下さい

TEL 0581−34−4242

『 法尊きが故に人尊し 2 』

池田町 浄妙寺    野村 法宏 師

 

 前回、親鸞聖人は法然聖人を心の底から師と仰いでおられました。というところまでお話させていただきました。
 法然聖人を師と仰いでいかれた親鸞聖人は、お念仏のみ教えかおる法然聖人だらかこそ仰がれたのです。
 その証として親鸞聖人は、そのご著書のなかで何回も「仰ぐべし」という言葉を使っておられますが、いずれもおみのりを又はその人を通しておみのりを仰ぐべしと、おっしゃっています。
 話は変わりますが、昨年私はアンコールワットという世界遺産で有名なポン・カンボジアを訪れる機会に恵まれました。
 カンボジアは、人口の七割が仏教徒という、いわば仏教国なのです。この国では、国王よりも最高位の僧侶の方が国民に仰がれると聞きました。それは、仏教のおみのりにそなったお方だから、国王よりも仰がれるのであって、つまり、僧侶を敬うということは、おみのり、仏教の教えを仰いでいることなのです。
 そういえば、「法尊きが故に人尊し」とう言葉を聞いた事があります。お念仏というみ教えが尊いからこそ、そのみ教えにそまったお方も尊く、仰がれるのです。
 テレホン法話をお聞きのみなさんは、すでにお念仏のかおりに染められたお方ばかりですから、周りの人からは仰がれて阿弥陀様からは褒めたたえられているのです。私の命を褒め称えて下さる阿弥陀様がおってくださって良かったですね。
 そうです。私の命には、はかりようもないほどの命の値打ちがあるんです。今まで気付くことのなかった私の命の輝きにめざめさせていただくのです。そこに周りの人もみんな同じ輝きを放つ命でありました、という広い世界が開かれるのです。
 お念仏とともに堂々と歩ませていただこうではありませんか。 
                            合掌