ここでは、住職とその仲間のお寺で運営している「テレホン法話」を掲載しています。法話は一週間ごとに変わっていきます。

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『 仏事 @ 』

本巣市 覚勝寺  鷲見 真人 師


  今日は、仏事についてのお話し、その1として、お入仏のお話しをしたいと思います。

おしょういれとか、おしょうぬき、という言葉が使われる事があります。
「ごえんさん、今度、お仏壇を買ったから、おしょう入れにきてもらえんやろか」とか、「ごえんさん、今度、引越しするで、お仏壇の、おしょう抜きしてもらえんかな」と頼まれる事があります。
20年位前に、お寺さんの間で一時期、話題にあがったことがあります。おしょう入れだとか、おしょう抜きだとか頼まれるが、私らには、仏様を入れたり、出したりなんて出来ないのに、頼まれる方は、どうも誤解されているような気がする。あれは、言葉が悪い。しょう、を入れるとか、抜くとか言うからいけない。入仏、遷座と言う言葉にあらためましょうという事が話題になりました。
しょうを入れるという言葉を、入仏と言い換えるそのこころは何か、ということが大切です。お坊さんが読経することで、物理的に、仏様を入れたり出したりしているわけでない、という事が、まず大切な事です。では、入仏、仏を入れる、とは、どういう事なのでしょうか。お仏壇は、それを、お仏壇だと思って、手を合わせる人にとって、初めてお仏壇となるのです。逆に言えば、お仏壇をお仏壇と思ってない人、例えば、お仏壇を見た事が無い人にとっては、変な金色の人の絵が入っている単なる箱でしかありません。その箱を、これから、お仏壇として、手を合わせていきますという、お敬いの心を形としてあらわすのが、お入仏の法要をお勤めすることなのです。これからここで、仏様に手を合わせて、ご挨拶させていただきますという区切りの法要が、お入仏なのです。




                               合掌