ここでは、住職とその仲間のお寺で運営している「テレホン法話」を掲載しています。法話は一週間ごとに変わっていきます。

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『 はなまつり 』

大垣市 林雙寺  水上 誠孝 師


 
 日本の西方、インドの北にヒマラヤという山の麓にカピラ城というお城がありました。王様の名前は淨飯王、スットダーナ、お妃様は摩耶夫人です。おふたりには悩みがありました。それは、結婚されてからお子様に恵まれなかったことです。
 お妃の摩耶様はある晩夢を見ました。それは、空から白い象がおりてきてお腹の中に入ったという何とも不思議な夢でした。
 しばらくしますと、摩耶夫人のお腹の中には赤ちゃんが授かっていることが分かりました。淨飯王や国中の国民は大喜びでした。
 お花の咲き乱れる4月のある日、摩耶夫人はお産のために実家に帰る途中にルンビニという花園に立ち寄りました。このルンビニーの花園にはムユウジュという木がありましてこの木の花は赤く良い香りがします。この木は不思議な木で葉っぱが全て下を向いているそうです。それは、空に根があって地上に生えているということだそうです。
この木はアソカの木とも呼ばれていてこれは後に仏教を大変喜ばれたアショカ王にちなんでなずけられたそうです。
マーヤ夫人はアソカの木の花の枝をそっとつまんで、花のにおいを嗅ごうと顔を近づけたその時です。
急に産気付いて右のわき腹から男の子を出産されました。この男の子こそが後のお釈迦様ゴータマシッタールタです。シッタールタは生まれてすぐに7歩あるいて右手で天を指し左手で地を指してこう宣言されたそうです。「天上天下唯我独尊」この日は今の日本では4月8日のこの日を「灌仏会」(かんぶつえ)またの名を「はなまつり」としてお寺ではお祝いをしています。
 次回は宣言されたお言葉についてお話ししたいと思います。




                               合掌