ここでは、住職とその仲間のお寺で運営している「テレホン法話」を掲載しています。法話は一週間ごとに変わっていきます。

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『 お念仏しやすいように 』

本巣市 正尊寺  杉山 雲来

 

 さる3月25日、本願寺御門主のご長男、大谷光淳新門様の結婚式がありました。式は総御堂の阿弥陀様の前でとり行われましたが、私もその末席に着かせてもらうことができました。
 そこで、御門主様が若いお二人への御法話の中で、親鸞様が日本仏教会で初めて僧侶として正式に帯妻、すなわち結婚され家庭を持つ決意をされたという、お師匠の法然上人の言葉を引かれました。
 「ひじりで申されずば妻をまうけて申すべし。妻をまうけて申されずばひじりにて申すべし」
家庭を持った方がお念仏しやすいなら家庭を持ちなさい。家庭を持つとお念仏の妨げになるなら結婚しない方がよい。
 今から800年ほど前の出来事です。以来本願寺はこの新門様まで25代を数えています。その歴史の中の根本はお念仏の教えを伝えるためにある、そのことをしみじみと感じさせてもらいました。
 親鸞様のお言葉をつずった『歎異抄』の後序に、
 「煩悩具足の凡夫火宅無常の世界は、よろづのことみなもて、そらごとたわごと、まことあるなきに、ただねんぶつのみぞまことにておはします」
 私の称える念仏は阿弥陀様に感謝する行為、それがそのまま阿弥陀様の真の働きと聞かせてもらう。それぞれの家庭でも、せめて手を合わせたときは声に出してお念仏したいものです。




                               合掌