ここでは、住職とその仲間のお寺で運営している「テレホン法話」を掲載しています。法話は一週間ごとに変わっていきます。

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『 人生は美しく いのちは甘美である 』

大垣市 縁覚寺  楠 真 師

 

 お釈迦様の説かれた教えの一つに、諸行無常という真実があります。あらゆる物事・事実はじっと止まっているものではなく、常に移ろい行くものであるということです。
 例えて表現すれば、川の流れの如く全ては変化していくものなのです。盛んなる物はいつしか衰えていきます。
これらの有り様を仏教では、諸行は無常であると言い表すのです。このことは私という存在も私の歩む人生も例外ではありません。したがって、生きとし生けるものの生死も無常だということになります。
 私たちは人生の歩みを通して、齢を重ねて老いを感じたり、時として病を得たりします。嫌がってもいつしか「死」というものを迎え入れなければなりません。自分にとって良き事柄は、いつまで続いてくれと私たちは欲望し執着しますが、ことはそのように動いてくれません。なぜなら、やはり諸行無常だからです。
 それでは、ここでちょっと物事の見かたを変えてみましょう。
全てが移ろい行くものなら、その移ろい行くものに執着せず変化するものにこの身を預ければ良いのです。そうしたら、苦しみを覚えることは無くなるのでしょう。
でも、そんなことできるのしょうか?
 お釈迦様は最晩年に「人の集うところは楽しい、人生は美しく命は甘美である。」という言葉を残しておられます。
悟りを開いたお釈迦様は、諸行は無常で人生は苦であると説かれたのですが、同じ人が亡くなる前に「人生は美しく命は蜜のように甘いものだ」とも説いておられます。
 どうやら仏教には、「生きるヒント・人生の智慧」がありそうです。あなたも真剣に求めてみませんか?御一緒に仏道を歩んで行きましょう。

                               合掌