ここでは、住職とその仲間のお寺で運営している「テレホン法話」を掲載しています。法話は一週間ごとに変わっていきます。

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『 阿弥陀様からのサイン 1 』

岐阜市 妙圓寺  佐々木 博 師

 

 「明日に礼拝・夕べに感謝」という言葉を耳にしたり、目にしたりします。
 こんな素晴らしい仏教の言葉があるのかと思いますが、これは仏教でも浄土真宗でもなく、よく作られた仏壇屋さんの宣伝文句であります。
 仏教は仏様の教えであり仏となる教えであって、朝には何でも良いから礼拝して、夕べには何でも良いから感謝しようということではありません。
 また浄土真宗は、我の殻に閉じこもって自分を見失い、周りのはたらきを見失っている私に目覚めよとはたらきかけて下さる阿弥陀様のお姿から、真実をお聞かせいただき救われていく教えでありますから、浄土真宗は朝夕にお仏壇の前に座るのはお聴聞と味わっているのです。
 さて、お聴聞と言われても阿弥陀様は何も話してくれないのにと思いますが、確かに言葉で私に話しかけてはくれませんが阿弥陀様のお姿を拝することで私たちに話しかけて下さっています。
 野球に例えてみますと、野球の監督は大きな声で選手に指示をすることもありますが大半は身振り手振りで選手に自分の思いを伝えます。つまりサインで選手に語りかけます。選手はその動きを見て監督の思いを知り、選手は動きます。
 浄土真宗は、阿弥陀様が全身で語りかけて下さる姿を拝して阿弥陀様のお心を受け取り、阿弥陀様のご指示に従ってわが身を動かして下さるのです。
 ただし、野球にはサインがたくさんあり相手によってサインを換えますが、阿弥陀様は常に変わることの無いサインを私たちに出して下さっているのです。
 次回は、阿弥陀様は私たちにどんなサインを出して下さるのかをお話させていただきます。
                               合掌