ここでは、住職とその仲間のお寺で運営している「テレホン法話」を掲載しています。法話は一週間ごとに変わっていきます。
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『 いい死に方 悪い死に方 』
瑞穂市 善徳寺 藤村 真樹 師
私は、枕経・臨終勤行に呼ばれますと、なるべく故人のお顔を拝見させてただきます。 安らかにお眠りしておられるような顔、痩せこけて苦しそうな顔、本当にさまざまです。 事故や悪い病気などでお亡くなりになった時は、お顔を見るのが躊躇われます。 ですが、縁あって故人に代わり枕経・臨終勤行をお勤めさせていただくことは、死の迎え方が、故人にとってつらく悲しいものであればある程、その悲しみを万分の一でも受けとめ勤行する事が大切だと思うからです。 お眠りしておられるような死に顔を拝見するとき、死んだ人が幸せになったと本当に感じます。 また、人に迷惑をかけず、安らかにお亡くなりになったとき、誰もがいい死に方と納得してしまいます。 できるなら、誰もがいい死に方、いい死に顔と望むのが人情というものでしよう。 ひつぎに遺体納棺するときに、死に化粧するのは、そのためでしょう。 でも、そのこと、死に様・死に顔の善し悪しにとらわれてはなりませんと仰せになられたのが、親鸞様です。 親鸞様88歳のときに、 「死に様の善悪を問題ではない。大切なのは、本願を疑うかどうかである」 と申されました。 死に方にいい・悪いを受けるのは、私どもであり、仏さまは全く問題にしないのです。 合掌