ここでは、住職とその仲間のお寺で運営している「テレホン法話」を掲載しています。法話は一週間ごとに変わっていきます。

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『 仏事 5 』

本巣市  覚勝寺    鷲見 真人 師

 

 今回は、結婚式について、今週と来週の2回に分けて、お話いたします。
  皆さん、結婚式と聞くと、どのような式が思い浮かびますか? 仏前結婚式を思い浮かべてくださったならば、ありがとうございますと、お礼したいです。 残念ながら、仏前結婚式という言葉も、今、はじめて耳にすると、おっしゃる方もおられると思います。
  結婚は、人生における、第二の門出であると言えます。最初の門出は、誕生ですね。 ほとんどの方は、生まれる前の事を覚えておりません。気付いたら、生まれておりました。 誕生と同時に、さまざまな家族に迎えられましたね。誕生で得られた家族は、生まれた時、すでにあった家族です。 結婚は、新たな家族のはじまりです。夫婦は、自分で選んだ家族ですね。 様々な出会いの中、この人こそは、自分の人生にとって、なくてはならない相手であると思い定め、結婚される事でしょう。
  仏前で結婚するということについて、特別な意義があります。 結婚式には、誓いの言葉というものがありますが、 たとえそれが、命にかけて、誓われたことであっても、人間の約束は、当てになりません。状況が変われば、たやすく、破られるものです。 仏前結婚式で大切なのは、人間の約束ではありません。 仏様の、み教えに出会った、わたしたちにとりましては、そで振り合うも、多生の縁、と申しますように、たまたま出会った相手ではない、深い因縁により、出会ったのだという、受け取りをいたします。この相手こそ、自分にとって、出会うために、生まれてきてくださった方であると、受け取るわけです。 お互いが、夫婦としての生活をはじめようと思える相手、そのような大切な方と、出会えた事を慶び、仏前に報告し、感謝するのが、仏前結婚式において、大切な事なのです。 おたがいに、感謝を中心とし、仏様の教えに従っていく、その先にこそ、本当の幸せな家庭が築かれることでしょう。



                            合掌