ここでは、住職とその仲間のお寺で運営している「テレホン法話」を掲載しています。法話は一週間ごとに変わっていきます。
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『 私は何才? 』
池田町 浄妙寺 野村 法宏 師
私は、昭和三十九年生まれの十三才です。 何をわからんことを言っとるな、と思われる でしょう。これは、長男と向き合ったときの親年令です。長男が生まれて初めて親になっ たのですから、つまり「親子は同い年」です ね。実年齢は四十三才です。ほかに、肉体年齢、精神年齢、健康年齢などがあり、年齢の 表現って面白いですね。 似た言葉ですが、平均寿命と健康寿命とい う表現もあります。健康寿命とは、病気や事 故などで誰かのお世話になるなどした期間を 平均寿命から差し引いた期間のことを言います。ちなみに、日本人の健康寿命は七十五才、 平均寿命は八十二才です。平均して七年ほど、 だれかのお世話になるということです。 テレビで学者さんが「この七年をいかに縮めるかが日本の国民的課題」と指摘され、「健康年齢が永ければ永いほど、その人の人生は輝くのです、それがお国のためです」とも言われました。一面、正しいでしょう。でもここには、いのちまでも人間の力で操作できるんだという驕りがないでしょうか。 いのちの永い短い.、お世話になるか否か、 病気であるか無いか、そんなことを物差しに していのちの値打ちをはかりは決してない、 それが阿弥陀様です。でも、やっぱり、健康 で長生き、ぴんぴんコロリといきたいものですねぇ。ぴんぴんコロリに憧れ、ぴんぴんコ ロリだつた人を羨み、ぴんぴんコロリが最高 の人生と思ってしまう。これが私の悲しい現実ですね。その私に、思い通りにははいかないよ、思い通りにならないときが必ずやって くるよと教えて下さるのです。仏教は、この私の上に説かれているのであります。 合掌