平成17年 1月11・12日
おみがき・お華束盛り

年が明け松の内が終わると正尊寺では報恩講準備がだんだんと始まります。
毎年11日は『おみがき』と『お華束(けそく)つき』が、仏教婦人会と地元中島の皆さんの手で行われます。
今年も大勢の方に集まってもらい楽しく賑やかに、報恩講の準備が整っていきました。

 

寒に入り冷え込みが厳しくなり、朝から雪降りみんな長靴を履いて集まって来られました。

本堂にテーブルを並べ、輝きを失ったたくさんの仏具が並べられています。

このお磨きのために、普段用の五具足はあえて宣徳(せんとく:漆をかけ黒くする)でないものを使っています。

皆さん楽しそうに話をしていますが、手の方は休まず動いています。
女性はスゴイ!!

ピカールを付け一生懸命こすります。手が黒くなっても気にしない、この手間ひまが仏さまへのお供えです。

分解された仏具、みんなピカピカになりました。

本堂で仏婦の方々がお磨きに力を入れている時、庫裏炊事場ではお華束のお餅の準備で大わらわ。

お華束の材料は餅米と米粉、合わせて2斗(30s)位を何回にも分け蒸しあげます。

蒸し上がったアツアツを電動餅つき器移します。

 

大ベテランの奥さんのシャモジ捌きで、見る見るお餅になっていきます。

つき上がった餅は伸し板に移され手早く、均等に薄く伸ばされていきます。

 

 

本堂からお磨きの終わった方々が、手を洗いお華束作りに参入して、庫裏は大賑わしになってきます。

型抜きは水道のビニールパイプ継手を加工したシンプルなものですが、これが試行錯誤の結果です。

 

均一に型抜きされた種を伸し板に粉を引き綺麗に並べていきます。

大勢の力、瞬く間にお華束の並んだ伸し板が積み重ねられていきます。

 

午前中でおよその作業は完成、住職からお礼が述べられお昼ご飯になります。

お昼はまぜご飯が定番、ニンジン・椎茸、お揚げに少しのカシワ肉、甘口のご飯がいけるのです。

 

一仕事終わって、語らいながらの昼食、ほんとに皆さんご苦労様でした。

お華束のお餅を型抜きし一晩、翌日朝から地元の方々で盛りの作業が始まります。

数千個のお華束玉を金串に刺していきます。根気と手間、これを惜しまずにすることがお供えなんでしょう。

二人懸かりで芯棒に金串を付け、隙間にお華束玉を詰め、だんだんと形が整っていきます。

それぞれ組み立て方やお華束玉の数が微妙に違うこともありますが、みんな違ってみんな良いのです。

全部で7対14本のお華束飾りの完成。正尊寺流お華束作りは活動内容にアップしています。

お華束盛りの達人の皆様です。これからも体力の続く限り宜しくお願いします。