平成19年1月
正尊寺御正忌報恩講 

 

平成19年度の報恩講もたくさんのお参りの中お勤めされました。
この報恩講を行うために正月明けから多くのご門徒によって準備され、13日からはお取り持ちの方々が入られ準備、14・15・16日と寒とは思われない暖かで穏やかな日となりました。

 

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1月6日お斎場の大掃除奉仕に駆けつけてくださった岐阜市西秋沢のご門徒の皆様。隅から隅まで1年分の煤を綺麗にお掃除してくださいました。
ありがとうございました。

 


1月11日のおみがきには仏教婦人会から40名程の会員さんが集まり、真鍮の仏具をピカピカに磨き上げてもらえました。

 
 


1月12日のお華束盛りは地元の女性陣と婦人会の有志の皆さんによって行われました。和気あいあいと楽しそうにご奉仕してもらえるのが何よりのお供えです。

 
根気の作業半日かけて、綺麗なお華束ができあがり記念の写真。初めての方も何人か来てもらえました。大切な伝統のあるお供え伝承されていきます。
皆様おつかれさまでした。
 
 

1月13日報恩講準備。 今年は準備にかかる前に本堂で準備マニュアルをプロジェクターで大写しにして説明しました。
最初にこうして準備の仕方を解ってもらうと段取りよく動いてもらえました。
 
天気も良く境内の掃除や五色幕でドレスアップする準備も手際よく進められました。
 
 


境内やお斎場の準備が片づくと、腰を据えお供え物の準備にかかります。手間のかかったお華束の色付け毎回お取り持ちの方々の個性が表れます。

 


丁寧に色付けされたお華束が最後にお供えされます。ご本尊の回りには五対、10本のお供え物でお飾りされ、本番を待ちます。

 
 

台所では大根やニンジンをなます用に加工します、この作業をツキツキと呼んでいます。大量の材料を機械を使わず手作業で手間暇かけ下ごしらえされていきます。
 
大きなカメに一杯のなます、報恩講ならではのみなさんの手間もしみこみ、伝統のお斎の味になりました。
 
 


お斎のメインは何と言っても「おひら」に入った丸アゲ(ひりょうず)、正尊寺の丸アゲは北方の汲田豆腐店から届けられます。
今年は1、100個の注文となりました。

 


丸アゲはいきなり味付けして炊くと硬くなるので、まずお湯でしっかり煮て柔らかくします。煮方のアドバイザーは地元のYおばさん、毎年頑張ってもらっています。

 
 

丸アゲさん大ハソリで2鍋報恩講初日分450個が、明日のお斎を前にじっくり味をしみ込ませます。一晩寝かせると良い味になるのです。
 
煮ざると番重が大活躍、数年前まではこのどちらのアイテム無く、ハソリからカメに移すという難儀な作業でいたが、このアイテムが揃ってからは段取り良くなりました。
 
 

冬の焚き火は良いものです。朝お取り持ちが集まるとまず境内で焚き火が始まります。
この火種で炭をおこしながらしばしの歓談。
 
庫裏の受付も正尊寺半纏をまといスタンバイ。参詣者の来るのを待っています、一瞬の緊張感がいい雰囲気でした。
 
 

14日朝座は日曜日ということで、日曜学校の子どもたちもお参りに来て、いっしょにお正信偈・五十六億和讃をお勤めし報恩講のスタートとなりました。
 


朝座が終わり、子どもたちだけ一般に先立ちお斎に付きました。
一同合掌し食前の言葉を称えた後いっぱいご飯を食べました。

 
 


14日午後のお勤め、導師は大垣の林雙寺さん。
緋の衣に背中を丸めているのは新発意、高校の部活で足首を痛めていたらしく、正座に苦しんでいました。

 
今年の報恩講もご法話は、真正浅木の蓮教寺、高田篤敬師です。3日間高座から優しく丁寧に親鸞様の味わわれた「いのち」についてのお取り次ぎでした。
 
 

ご法話の時間庫裏ではお取り持ちの皆さんが腹ごしらえ。箸を進めつつもモニターから流れる本堂のご法話を見聞きしながらが食べておられるのが報恩講の味です。
 
ご法話が終わると庫裏は大喧噪になります。40畳のお斎場は人で埋まり、その隙間をお取り持ちがせわしなく動き回りお給仕されていました。
 
 

若いおばあちゃんも娘と孫を連れ報恩講参りです。今年もたくさんの小さな子供さんの頭やほっぺをさわられてもらいました。
 


お座とお座の休憩時間には本堂係のお取り持ちが柄杓を持ってお賽銭を集めます。これらの浄財で報恩講が盛大に勤められます、今年もたくさんのお賽銭があがりました。

 
 


ご講師や法中(お参りされるお寺さん)の接待は婦人会の幹部役員さんがあたります。3日間役員間でシフトを作りお接待してもらいました。 お疲れさまでした。

 
ご院さん方のお斎は特別製のように見せかけるために(中身は同じ)、昨年調達した朱塗りの椀や膳でお接待。法中の評判は思った通り上々でした。
 
 

15日の法要は仏教婦人会役員による献灯献花のお供えがされます。正尊寺仏婦の役員は1年任期、毎年変わる役員さん方で記念撮影。
 
11日のおみがきの後順番やステップを練習し、音楽に合わせ一糸乱れず灯花のお供えをしてもらえました。
 
 


15日の昼座、平日にも関わらず超満堂になりました。休日で時間があるからお参りするのでなく、1月15日は報恩講だからお参りするのだ、という門徒の心意気が本堂に溢れていました。

 
お内陣の法中の数も年々増えてきました。お返しも出来ないのに、法友がたくさん来てもらえるのがありがたいことです。
 
 

下陣が満杯になるので総代は余間に座ってもらいました。平日で日曜学校の子どもが居ないのがチョット残念なところです。
 
お勤めの後、総代・仏壮・仏婦など各団体の代表焼香をしてもらいました。こうした組織団体の力が有ったればこそ、毎年報恩講を勤めることが出来るのです。
 
 

今回のお取り持ち最年少23才のKくん、仕事を休み祖父母の年齢の方々のなか、2日間笑顔で取り持っていてくれたのが印象的でした。
 


法要も終わり参詣者も帰り明日の準備も万端。庫裏の上がり端では一日の苦労を共にしたお取り持ち方々が、まったりと楽しそうにしておられる報恩講ならではの風景です。

 
 

16日御満座の法要前、書院に集まってこられた法中は真剣です。ご本山の報恩講の中でも一番難しといわれる作法を取り入れ、その練習を法要の始まる前の短い時間にマスターします。
 
御満座のお勤めは『浄土法事讃作法』、今年から無言行道という阿弥陀様のまわりを回る作法を追加しました。雅楽の音に合わせ全員同時に動く、耳に神経を集中しながらの作法、初めてにしてはうまく行きました。
 
 


起居礼(ききょらい)お勤めをしながら中腰から立ったりしゃがんだりをを繰り返す体力勝負のお経。この作法は4年目になり練習の甲斐もあり10名の結衆(内陣側に座る法中)の息がピッタリ合いました。

 
御満座お勤め、内陣法中と下陣前列の楽人による浄土の荘厳のお勤め、報恩講の最高のお供えとなりました。ただ、これだけのお荘厳なのに満堂には至らなかった、是非来年は御満座もお参り下さい。
 
 

今年は9名の奏でる雅楽のお供えをしてもらえました。浅木楽人会の皆様ありがとうございました。
 
法要に引き続いては、親鸞聖人のご生涯と報恩講における門徒の心得が記された「御俗姓」を高座で拝読。
 
 

最後のご法話が終わると、一気に片づけモード。本堂にはブルーシートが敷かれ、お華束やお供えの解体が始まります。
 
報恩講用の備品アイテムが手際よく片づけられていく。今年は天気も良く暖かかったので明るい内にすべての片付けが終わりました。
 
 

13日14日のお取り持ち、三田畑・見延・石神のご門徒の皆様、ありがとうございました。
 
15日16日のお取り持ち、長松・田中・上之保・三橋・春近のご門徒の皆様、ありがとうございました